初めてアナエロビックファーメンテーション(発酵処理)の生豆を仕入れました。
いわゆる通常ラインのスペシャリティーコーヒーに比べてアッパーな物を
扱うのはコロナ禍前に一度ゲイシャを扱って以来になります。しかも今回は
前回のお求めやすいゲイシャ種とは異なり価格も今までのラインにはなかった若干高額な価格。信頼する筋より少量だけ分けていただきました。
まだ焼いていません。焼いたらまた忘備録として残したいと思います。
トレンドにある意味一歩距離をとって営んできましたが、少し自分の考えの変わる2024年になりました。自分の中では双方の歩み寄りと進化だと思っています。アナエロビックも出始めの頃の難しさがかなり緩和され、テロワールとの調和が取れたものを口にする機会が増えました。アナエロビックと言われる発酵処理は非常に強く味に影響を及ぼします。コーヒーは果実元来のポテンシャルを味わう物だと思いますが、そこを侵食してしまう印象が拭えず距離をとってきましたが、昨今たまにあるバランスの取れた物に触れる事でこちらの意識も柔軟になる事ができました。
これから焼きます。持論ですがコーヒーは焼き手が最後の加工を担うわけですが、ここで方向性やビジョン、理想図、味のイメージがいかに的確かつ明快かで生かすも殺すも的な・・・だと思っています。つまりロースターとして未知の素材と向き合うならいかに早くその素材とお友達になれるか、これが腕の見せ所だと思います。無論他者に見せつける腕ではなくあくまで自己完結の領域の話ですが。
つまり焙煎の一番の醍醐味という事ではないでしょうか。こんな楽しみがなければ続きません。さて新しい相手はいかに。
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